米Microsoftのクラウド型ビジネスサービススイート「Business Productivity Online Suite(BPOS)」のメッセージングアプリケーション「Exchange Online」で先週、障害が発生し、同社は2011年5月20日にIT技術者向けフォーラムに謝罪のコメントを投稿した。BPOSではトラブルが続いている。

 Microsoftによると、太平洋夏時間5月19日午前8時48分より、メッセージキューが通常の値を超え始めた。米大陸に設置されたExchange Onlineのハブサーバーの30%が影響を受けたが、1台を除いて9時54分には通常レベルに戻った。エンジニアが調査し、11時21分に原因となったソフトウエアの問題を特定した。メッセージキューに大容量のデータが含まれていたため、迅速に処理できず、送受信の遅滞を起こしたとみられる。Microsoftは即座にハブサーバーの容量を拡大する措置を取り、トラブル再発防止のためにソフトウエアの修復に取り組んでいる。

 Exchange Onlineではその1週間前にも障害が発生した。5月10日から12日にかけて断続的なサービス停止に陥り、米大陸のユーザーが6~9時間、Exchange Onlineを利用できない状態になった。不正な電子メールトラフィックを処理する際の不具合が原因として挙げられた。Exchange Onlineには不正な電子メールトラフィックに対処する機能が備わっているが、このときは適切に機能しなかった。また5月12日に、別の問題により4時間近くにわたって米大陸のユーザーが「Outlook Web Access」にアクセスできなくなる障害も起こっている。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると、Microsoftは、直近の障害で影響を受けたExchange Onlineユーザーは「全体の約1%」と報告している。

[IT技術者向けフォーラムの投稿]